「スパイスもできるだけ自分で育てたい!」
そう願って農家をしている宮城の実家に移り住んで2シーズン目の夏、ようやくハーブ畑で栽培していたコリアンダー(パクチー)が種をつけました。
移住する前の年にも両親にパクチーの種を植えてもらっていたのですが、自分で種を植えて収穫をしたのは今回が初めてになります。
来年の種まきはもちろん、今後のスパイス料理にも活躍してくれるであろうコリアンダーシードたち。
今回の収穫までの流れを少しさかのぼってみます。
Contents
敷地内に作ったスパイラルガーデン
我が家の畑は結構な広さがありますが、基本的には父が管理しているので、私がスパイスを植えるためには自分たちの畑を作るところから始める必要がありました。
2018年の春、敷地内に「スパイラルガーデン」を夫が作ってくれました。
スパイラルガーデンは、パーマカルチャーの考えを元に持続可能な農業のためにデザインされた形状の畑(花壇)で、その名の通り渦巻き状になってハーブを植えられるようになっています。
ここでのスパイラルガーデンに関する詳しい説明は省略しますが、1つの場所に色々な種類のハーブを効率よく植えるために設計された花壇だと思ってください。
コリアンダーシードを撒く~発芽
前年度に両親に植えてもらって収穫していたコリアンダーシードが沢山残っていたので、5月にパラパラと播種しました。
パクチーは他のどのハーブよりも先に芽を出し、ぐんぐんと伸びていきました。
以前パクチーを植えた時にこのスパイラルガーデンは無かったので、父の野菜畑の一画を間借りしていたのですが、パクチーは特に手を加えずともどんどん生長していたので凄く丈夫で育てやすいんですよね。
しかも、ヒラタアブなどのアブラムシを食べてくれる益虫(アブラムシを食べるのはヒラタアブの幼虫)を沢山集めるので、パクチーはコンパニオンプランツとしても優秀なんです。
※画像:ヒラタアブの成虫 彼らが来たら駆除しないで見守りましょう!
もし家庭菜園をされていてアブラムシに悩まされている方がいらっしゃいましたら、是非野菜のそばにちょっとだけパクチーを植えてみてください。
少しはアブラムシの被害を減らせるかもしれません。
パクチーを収穫して、もりもりパクチーサンド
私たち夫婦はパクチーが大好きなので、若芽が出ている間は沢山収穫してサラダやサンドイッチにはさんでいただきました。
コリアンダーシードをスパイスとして使うためだけに育てていたのではもったいないですからね!
しっかりパクチーも食べました。
種まきの時に大量にランダムに種をまいたせいか、かなり密生して生えてしまっていたので、多少間引きした方がいいのかなと思いつつ結局放置してしまいました。
間引きしなくとも全て大きく育ってくれたので良かった!
【7月】コリアンダーシードができ始めた!
種まきから約2ヶ月半くらいでパクチーは1m以上に伸び、白い花の周囲には緑色のコリアンダーシードが付き始めました。
梅雨の長雨を超えてからの成長速度が目覚ましく、気が付くと一気にこの大きさに。
まだまだ若いコリアンダーシードをいくつかとって食べてみましたが、とても爽やかな香りで美味しかったです。
生のコリアンダーシードを使って料理をしたことがないのですが、来年度はこの爽やかな香りを生かして何か作ってみようかなと思います。
あとはしっかり乾燥させたら、刈り取りを待つのみ!
【8月中旬】コリアンダーを刈り取って納屋に吊るし干し
8月に入るとうだるような暑さでハーブ畑のコリアンダーも徐々に乾燥し始めました。
茎の部分が茶色くなり始めてからわずか数日でコリアンダーシードまでも茶色くなってきたので、台風が来る前に収穫して納屋の軒先に吊るし干しをしました。
このまま4~5日放置して、天気のいい日にいよいよコリアンダーシードの収穫です。
コリアンダーシードの収穫は、果実の色がしっかりと黄褐色に代わってから行います。未熟なまま収穫してしまうと、完熟時にコリアンダーシードが持つ「コリアンドロール」という芳香成分がでず、不快臭を持ったままになってしまうので注意が必要です。完全に乾燥してから収穫を行うのが香り高いコリアンダーシードにする一番のポイントです。
コリアンダーシードの簡単な収穫方法
刈取りから5日経過し、軒先に干したパクチーが完全に乾燥したので種の収穫をしました。
初めは大きめのタライの上でコリアンダーシードをぷちぷちと手作業で取っていたのですが、束ねたパクチーの中にもびっしり種がついていてどうにも取れず。
素手で取るのは一旦中止して、ゴザの上から棒で叩き落す方法に変更!
最初はコリアンダーシードが潰れちゃうんじゃないかとも思ったんですが、案外丈夫で問題なし!この方が手は汚れないし、スピーディーかつ簡単に種の収穫をすることができました。
種の収穫率からみるパクチー栽培の効率の良さ
こうやって種を収穫してみると、春に撒いた種の約5~10倍くらいの量を収穫することができました。
もちろん途中パクチーとして収穫して食べましたし、長期間家を空けることがあってあまり手を掛けられなかったのにも関わらずこれだけの量の種を収穫することができ、
パクチー(コリアンダー)は、なんともコスパの良いハーブなのだと感心させられました。
当然種はコリアンダーシードとして年中使うことができるので、来年撒く分を残して料理に活用していこうと思います。
まとめ
本記事ではコリアンダーシードの播種から収穫までの経過をご紹介しました。
パクチーの香りが苦手でどうしても食べられないという方は、パクチーの青葉と完熟のコリアンダーシードの香りが全くの別物なのはあまりご存知ないかもしれません。
前述のポイントの所でご紹介した通り、完熟のコリアンダーシードは青葉とはまったく違った芳香成分を持ちます。
インドなどでは炒ってから挽いたコリアンダーシードの粉末はカレーには欠かせないスパイスで、必ずと言っていいほど使われるので是非パクチーが苦手な方でもコリアンダーシードは別物と思って使ってみていただければと思います。
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