一番好きなインドのお菓子はと聞かれたら、私は迷わず「ラドゥ」と答えます。
「ラドゥ」とはインドの伝統的なお菓子でベサン粉(ひよこ豆の粉)とギー(発酵バター)と大量の砂糖から作られる団子状のクッキーのようなもの。
これを甘~いチャイと一緒に頂くのが大好きです。
口の中の水分を持っていかれる系なので飲み物は必須で、蒸し暑いインドで暮らす人たちのエネルギーになっているお菓子といっても過言ではありません。
本記事ではそんなインドのお菓子「ラドゥ/Laddu」のレシピをご紹介します。
Contents
私とラドゥの出会い|ラダックのツォ・モリリ湖への道
私の記憶に強く残る「ラドゥ/Laddu」との出会いは、ラダックのツォ・モリリという湖に行く道中でインドの女性二人とジープをシェアをしていたときのこと。
「お母さんが作ったお菓子を持ってきたんだけど、食べる?」
と若い方の女性がラドゥをくれたんです。
そのラドゥがものすごく美味しくて、私がタッパーに残っている欠片まで丁寧にかき集めて食べているのを見て、その子は笑っていました。
※ラドゥをくれた女性たちと一緒に湖畔で
私があまりに美味しそうに食べるのを見て、その子は「レシピを教えてあげるね」と言ってその場で母親に電話してくれました。
母親に繋がった電話を渡されたので、ラドゥのお礼を伝えてレシピを聞くと、
「ええとね、砂糖2キロに、ベサン粉(ひよこ豆の粉末)3キロにー、、」
と丁寧に教えてくれたものの、キロ単位。 笑
確かにインドでは結婚式やヒンドゥー教の行事などのお祝いの席に出される菓子だから基本は大量に作るんだろうなと思いつつも、ありがたく教えてもらいました。
映画「マダム・イン・ニューヨーク」とラドゥ
ラドゥはインドの代表的なお菓子のひとつなので、インド映画でもたびたび登場します。
中でも特に私が好きな映画「マダム・イン・ニューヨーク」でもラドゥが出てきます。
この映画は、「Theインド映画」と言われる歌や踊りが半分を占めるボリウッドムービー(※ハリウッドムービーに対してインド映画の事をボリウッドムービーと言うことがある)とは違い、インド映画初心者でもすごく見やすいのでオススメです。
特に私のように海外に行って英語で苦労したことがある人なら即共感してしまう内容。
”英語ができず苦悩する主婦が一念発起して英会話学校に通い、コンプレックスを克服し生きがいを見いだしていく女性賛歌。英会話という小さなきっかけを通して人生の喜びを発見するヒロインの日々を、アクションやミュージカルといったこれまでのインド映画とは異なる語り口で描く。” - シネマトゥディより
インドの女優シュリデヴィ・カプールさん主演なのですが、50歳とは思えない美しさでサリーをまとっている彼女の姿には女性の私でも見とれてしまいます。
映画の中では、主人公演じるシュリデヴィはラドゥのケータリングサービスを営む、料理の腕に自信を持った主婦として登場します。
この映画を観て初めて「ラドゥ」を知った方も多いかもしれませんね。
若い頃から多くのインド映画に出演していたシュリデヴィさんですが、結婚を機に長期間一線から退いていましたが、この「マダム・イン・ニューヨーク」で女優業に復帰した事でも話題になっていました。
残念なことに、2018年2月に滞在先のドバイで亡くなっているのが発見されニュースになりましたが、マダム・イン・ニューヨークでの演技がとても印象に残っていたので衝撃でした。
この映画を見た時は息子が生まれる前でしたが、母になってから見たらまた違う目線で見れるかもしれないと思っているので、また見返したい映画です。
インドの代表的なお菓子「ラドゥ/Laddu」の作り方
ラドゥといっても地域や家庭によって作り方が全然違い、私が教えてもらったレシピはプライパンで炒るだけでしたが、レシピによっては揚げてあるものもあります。
上の写真は私がラダックを旅している時に出会ったムンバイ出身の男の子に頼んで送ってもらったものなのですが、本場インドのラドゥの見た目はこんな感じです。(※わざわざ私のこのブログのために合いそうなインドのアンティークのスプーンに乗せて写真を撮ってくれたそうです)
トッピングにカシューナッツやアーモンドを付けたりと様々なレシピがありますが、今回は私が旅先で出会ったインド人女性から教えてもらったベーシックなラドゥのレシピをご紹介します。
材料【直径3㎝サイズ(約15g)の12~13個分】
材料 | 分量 |
ベサン粉 | 100g |
ギー | 50g |
粉糖 | 50g |
塩 | 一つまみ |
カルダモンパウダー/シード | 小さじ1(5粒) |
カシューナッツ などのナッツ類 | 12~13個程度 |
*¹:ギーが無ければ無塩バターでもOK。ただし、ギーを使った方が本来のラドゥの味になります。
<今回のレシピで使用したギーはこちら>
※*²:ベサン粉が無くても「きな粉」などで代用は可能ですが、できればベサン粉を用意した方がラドゥのホロホロ感が出ます。
<今回のレシピで使用したベサン粉はこちら>
作り方【調理時間:20分未満】
1.ベサン粉をふるいにかけておく。(ふるいにかけないと、ダマになっている所が炒られず生の豆の風味が残ってしまう)
2.フライパンでベサン粉をよく炒る。フランパンが温まるまでは強火、温まったら弱めの中火で絶えずかき混ぜながら10分程度炒る。
美味しいラドゥを作るためにはここの工程がすごく大事!
豆の粉はしっかりと炒らないと生豆の何とも言えないエグ味が出て、後味が悪くなってしまいます。
3.ベサン粉が薄茶色になり香ばしい香りがしてきたら、(生の豆の味がしないか味見する)火を止めギーとカルダモンパウダーを入れよくかき混ぜる
4.再び火をつけ、木ヘラでフライパンにベサン粉を押し付けるようにして加熱する
5.フライパンからボールに移し、手で触れるくらいまで粗熱が取れたら塩と粉糖を入れてよく混ぜる
粉糖でなく普通の白砂糖でも良いですが、粉糖の方が口あたりが滑らかで仕上がりもホロっとなります。結構甘く水分を欲するお菓子なので、お砂糖の分量も日本人が作るには一回このくらいの量がいいかと思います。
6.手のひらで一口サイズに丸める。
手のひらで丸めるときは、片手の手のくぼみと母指球の辺りでギュッギュッとやや力を入れて丸めます。
7.お好みでカシューナッツやピスタチオなどお好みのナッツを乗せて完成
まとめ
本記事ではインドの代表的なお菓子「ラドゥ/Laddu」の作り方と、私がインドでラドゥに出会った時の様子についてご紹介しました。
インドの料理と言えばほとんどの方が「カレー」と答えると思いますが、インドのお菓子と聞かれて答えられる人はあまり多くないでしょう。
今回の記事をきっかけに「ラドゥ」を覚えてもらえると嬉しいです。
是非、本場の味をベサン粉とギーで作ってみてくださいね!
ギーのダイエット効果や使用上の注意点については、下記の記事で詳しく解説していますのであわせてご覧ください!
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