私がひとり旅をした国の中でも、特に異国情緒を感じたのがパレスチナやイスラエル。
アラビア文字は魅惑的なデザインにしか見えないし、道端ではおっちゃんがお茶をすすりながらバックギャモンしてたり(朝から晩までしてたりする)、風に乗ってアザーン(イスラム教のお経)が流れてくる。
パレスチナなどの中東の国々は乾燥した土地が多く、昼と夜の寒暖差が激しくて昼間のギラギラした太陽をいっぱい浴びた果物はびっくりするほど甘い。
そんな中東のイメージを思い出させてくれる料理が「マクルベ」です。
今回は、数ある私のスパイスレシピの中でも食べ応えのあるパレスチナの家庭料理の作り方をご紹介します。
Contents
中東に魅了されて訪れたイスラエル&パレスチナ
アクセサリーや染め物、料理などスパイスを使って色んなことをやっていますが、そもそもスパイスに興味を持ち始めたきっかけは「ひとり旅」です。
学生のころから長期休暇はバックパッカーとして面白そうな国を旅していました。
滞在期間が一番長いのはインドですが、学生の頃にエジプトへ行った事をきっかけに中東やイスラム圏が好きになり、その後社会人になってからも長期休暇を利用してシリア、ヨルダン、イスラエル、パレスチナ、ウズベキスタンなどを回りました。
私がパレスチナに訪れたのは2012年のこと。
パレスチナについて研究していた友人がパレスチナに関する勉強会を開いてくれたのをきっかけに興味を持ちました。
この写真はパレスチナとイスラエルを隔てている高い壁とそこに描かれた絵。
パレスチナの滞在時間は短かったですが、この高い壁が特に印象に残っています。
異国の家庭料理とローカルフード
旅先の土地で初めて口にする料理はいつも心に残ります。
私が旅をするときは、高級なレストランへ行くことは滅多になく、ホームステイ先の家庭料理であったり、町の食堂、駅の待合場所や道端の屋台で食べるローカルフードを選びます。
中東やインドでは必ずと言っていいほど料理にスパイスが効いて、今まで出会ったことのない味に魅了されました。
旅で出会った美味しい料理は日本に帰ってきてからも、時々作って再現しています。
今回ご紹介するのも、そんなパレスチナの家庭料理のひとつです。
パレスチナ料理マクルベ(マクルーベ)とはどんな料理?
今回ご紹介する料理は「マクルベ」です。(マクルーベ、マクルバ、マクルーバなどとも言います)
マクルベとはパレスチナ語で「ひっくり返す」という意味。
何故「ひっくり返す」かという名前なのかというと、
こうやって盛り付けの際にお鍋をひっくり返すから!!豪快でしょ?
マクルベは、一言で言うなら「鶏肉と夏野菜をつかったパレスチナ風の炊き込みご飯」
日本で取れる夏野菜を使って作れるので、材料的には全く問題ありません。
油を結構使いますが、付け合わせのヨーグルトソースと食欲をそそるスパイスのおかげで食が進みます。
パレスチナの郷土料理マクルベの作り方
材料(マクルベ)
材料 | 分量 |
お米 | 2カップ |
鶏モモ肉 | 1枚(200g) |
ピーマン | 3つ |
ナス | 1つ |
玉ねぎ | 小1つ |
じゃがいも | 1つ |
塩 | 小さじ1 |
揚げ油 | 適量 |
【スパイス】 | |
ターメリック | 小さじ1/4 |
シナモン | 小さじ1/4 |
カルダモン | 小さじ1/4 |
クミンシード | 小さじ1/4 |
ローリエ | 2枚 |
※(あれば)オールスパイス | 小さじ1/4 |
※スパイスはローリエとクミン以外はパウダー(粉末)でOKです
材料(ヨーグルトソース)
材料 | 分量 |
キュウリ | 1本 |
プレーンヨーグルト | 1カップ |
ニンニク | 1/2片 |
塩 | 小さじ1 |
ヨーグルトソースは必ずしも必要なものではありませんが、これがあると一気に中東のゴハンっぽくなります。
揚げ野菜をたくさん使ったマクルベをサッパリ食べるために、ひと手間ですがこのソースをつけることをおすすめします。
マクルベの作り方
1.お米は洗って水を切っておく
2.鶏肉を大きめのひと口大に切る
3.フライパンに油をひいてクミンシードを炒ってから、みじん切りにした玉ねぎを炒め、鶏肉も表面に焼き色が付く程度に火を通す。
4.鍋に水2.5カップと塩を入れ、沸騰したら炒めた玉ねぎとスパイス、鶏肉を入れて煮る。※鶏肉はあとで炊き込むのでしっかり火が通らなくてもOK.そのまま鍋で冷ましておく。
5.ナスは縦に薄切りにし、塩を振ってキッチンペーパーの上に置いて水分とともに出てくる灰汁を取っておく。
6.じゃがいもは1cm程の厚さにスライスし、ピーマンは縦に四等分しておく。
7.じゃがいも、ナス、ピーマンを素揚げ(もしくは揚げ焼き)する。
8.炊飯器の底に揚げた野菜と鶏肉を並べて米を入れる。
私はまずナスを入れて、生米をいれ、その後にその他の野菜をいれます。
生米や野菜をミルフィーユのように交互に入れましょう。
9.鶏を煮たスープを入れ、塩加減を調整してご飯を炊く
10.炊き上がったら鍋より大きい皿にひっくり返して盛り付ける。
お好みで松の実などを散らせば完成!
ヨーグルトソースの作り方
1.キュウリは皮をむいて、薄く輪切りにして塩を振って揉んでおく
2.キュウリから水が出てきたら、サラシなどで水をよく切り、みじん切りにする
3.ヨーグルトにキュウリのみじん切りとすりおろしたにんにくを入れて混ぜ、塩で味を調える。
マクルベに添えて、ご飯と一緒に食べるとあっさりして美味しいですよ!
まとめ
マクルベは、野菜を一度素揚げ(もしくは揚げ焼き)する必要があったり、ヨーグルトソースを作るので少々手間がかかります。
でも、数あるスパイス料理の中でもとても食べ応えがあり、辛みはさほどないので小さなお子さんでも食べやすいレシピになっています。
私はよくお客さんが来るときに、お昼ごはんにマクルベを作っておもてなしすることがあるのですが、喜んでもらえることが多いのでオススメです。
ぜひパレスチナの家庭料理をご家庭で作ってみてください。
私のインスタグラムではブログで過去にご紹介したスパイスを使った異国料理のレシピや、おすすめのスパイスの使い方や使用上の注意点などについてご紹介しています。
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