インドのラダック地方の中心地レー(Leh)は旅行者にとって滞在拠点となる場所なので、ゲストハウスから高級なホテルまでたくさんの宿があります。
私は観光というよりもラダックの文化や暮らしに興味があったので、宿泊はなるべくホームステイの形式を選ぼうと思っていました。
しかし、ラダックのレーの宿泊情報はガイドブックやネット上には細かい情報がなく、特にホームステイとなると情報は皆無だったので宿探しに苦労しました。
最初は友人に教えられたゲストハウスに向かったのですが、結局見つけることができず現地で自力で滞在先を見つけました。
そして、とても幸運なことに偶然見つけた宿がものすごく素敵な宿だったのです。
特に女性一人旅の方で、ビジネスライクではなく家族経営でホームステイのような滞在がしたいと思っている人におすすめです。
本記事では、ラダックでホームステイ(or ゲストハウス)に滞在しようと考えている方に、現地で滞在先を探す時の注意点と、私が滞在してすごく良かった宿をご紹介します。
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Contents
ラダックはホームステイとゲストハウスの境界が曖昧
私は「ホームステイ」を目的にラダックに向かいましたが、まず頭を悩ませたのはラダックの場合はホームステイとゲストハウスを見分けるのがとても難しいという点です。
「ホームステイ」と書かれていても受け入れ先の家族と客が別々に食事をとる形式の(どちらかというとゲストハウスっぽい)ところもあれば、「ゲストハウス」と書かれていても家族と客が一緒に食事をするホームステイっぽいところもあります。
実際に現地に行ってゲストハウスと書かれた場所を何箇所か行きましたが、「これってホームステイじゃないの?」というところもあり、極端な話、実際に現地に行ってみないとわからないと思います。
ホテルに関してはこのようなことはないと思いますが、ゲストハウスとホームステイについては渡航前に見た情報と違う可能性もあるので注意したほうがいいでしょう。
宿泊先を決めるときは「情報を鵜呑みにしない」
ラダックのみに限った事ではありませんが、私の経験から言うと旅先でガイドブックに載っている情報を鵜呑みにすると失敗することが多いです。
私が旅をしたときも、『ラダックザンスカールトラベルガイド』に載っていた一つのゲストハウスを目当てに行ってみると、自分の想像していた雰囲気ではなく泊まらずに後にしました。
ガイドブックの情報と現地の情報が違うなんてことは当たり前で、私はいつも現地でゲストハウスを見てオーナーの人相やその時の価格相場など実際にみてから決めることにしています。
こういう時に頼りになるのは自分の直感。
最初、ガイドブックで見た宿はガイドブックに載るくらい有名なゲストハウスでしたが、なんと私のラダック滞在中に日本人女性がオーナーにレイプされたという事件がありました。
当時私はニュースをほとんど見ていなかったので知りませんでしたが、日本にいた相方がそのニュースを知り心配して連絡をしてくれたので知ることが出来ました。
私はラダックに行く前にインドに合計6ヶ月以上の滞在経験があったので、ある程度の危機察知能力が働きますが、一人旅経験の少ない人はガイドブックやネットの情報だけではなく、現地に行ったことのある人や信頼できる人の情報も合わせて集めておくと安心だと思います。
ガイドブックにもネットにも載っていない偶然見つけたゲストハウスが最高だった
私の旅の話に戻ります。
友人に教えてもらった宿を探せど探せど見つかりません。
旅の経験は豊富ですが、もともと自他共に認めるかなりの方向音痴の上、レーの市街地から離れると細く細かい道がたくさんあり、ガイドブックの大まかな地図をみてもよく分かりません。
道ゆく地元の人に聞いて回るも一向に見当たらない・・。
「困ったなあ、宿どこにしようかなあ」とウロウロ歩いていると、偶然素敵な庭のある家を見つけました。
よくみると「ゲストハウス」と書いてあったので、そっと鉄の門を押し開けて庭にお邪魔してみると、カラフルな花が咲き乱れ、野菜畑が広がる素敵な庭が広がっていました。
そこが私が滞在してとても気にいった「GOTAL GUESTHOUSE(ゴータルゲストハウス)」です。
※ゴータルハウスの庭。天気のいい日は庭でゆっくり朝食やお茶をします。
私が滞在した「ゴータルゲストハウス」のおすすめポイント
家族経営なので安心できる
偶然見つけたゲストハウスは私の求めていた条件にぴったりの宿。
ゴータルゲストハウスは夫婦で経営されています。
息子さんと娘さんがいて、お母さんが小学校の先生で、日中は学校で仕事をして午後かえって来ます。主に家にいるのは旦那さんです。
※家の塀を作っているお父さん
私が滞在した2014年当時は息子さんと娘さんは中学生くらいでシャイな感じでした。
※息子さんは家の中より外がいいと、いつも庭先にテントを張ってそこで寝ていました。笑。
女性一人で泊まるときは安全面も気になりますが、家族経営なのでその点は安心して宿泊することが出来ました。
値段が安い
値段も良心的 空き部屋の状況や交渉次第ですが、食事なしでRs400(※400ルピー:2018年10月14日現在の為替レートで1ルピー=1.53円なので、約763円)くらい。
朝食と夕食を付けても1泊Rs500しないくらいでしたので、為替レートによりますがご飯がついても1泊1000円未満です。
そのゲストハウスで友だちになったインド人宿泊者は、私よりも安い値段だったので交渉次第ではもっと安く泊まれるかもしれません。
「安かろう悪かろう」という訳ではなく、一人旅で価格を抑えてアットホームな雰囲気で楽しみたい方にはオススメできます。
とれたての野菜で食べるスパイス料理が美味しい
夕食は宿泊者とお母さんやお父さんとみんなで作ることが多かったです。
食事も家族と一緒に食べますし、ゲストハウスという名がついていますがどちらかと言うとホームステイのような感じです。
庭から野菜を取ってきて、獲れたての野菜を食べることが出来ます。
ラダックのスパイス使いに興味があった私は夕飯作りをお手伝いさせていただくことが多かったのですが、切っただけのカブとパクチーのサラダが感動するほどおいしくて、いまだに忘れられません。
※庭になっていたコールラビというカブ。日本ではあまりみないカブ。私はゴータルゲストハウスで始めて食べました。
ホットシャワーが使える
日本では当たり前のことですが、ラダックの安宿はホットシャワーと書いてあっても使えない宿もあります。
外見がとてもキレイで値段が安いからといって安易に飛びつくと、設備面で困ったことになることもあるので、ラダック滞在ではホットシャワーが使えるかどうかは確認しておいた方が良いかもしれません。
中心地から離れているので静かで景色がいい
ゴータルゲストハウスの窓からは奥にはヒマラヤ山脈が見えて、手前には花やら野菜やらが広がっています。
ただし、この眺めは部屋によって違うので実際に部屋を見せてもらって確認することをおすすめします。
私が滞在している時に、一度だけお客さんがいっぱいで窓が一つもない部屋に案内されたことがありました。
このゲストハウスは数あるゲストハウスの中でもレーの中心地から少し離れているのですが、私がレー到着直後に感じた砂埃と人混みであふれた場所から離れることが出きたので逆に良かったです。
家族経営で地元インド人もリピートするほど
私はレーを拠点にラダック・ザンスカール地方を回っていたので、しばらく滞在していたのですが、滞在中に三組のインド人旅行客が宿泊していました。
彼らは全てこの宿のリピーター。
一組目はラダックのユキヒョウの写真を撮りに来ている研究チームの一人、二組目はラダックをバイクで回るツアーをしているインドのツアー会社のスタッフたち、三組目はムンバイからラダックにこれまで何度も旅行に来ているという元パイロットの方とそのご家族。
特にムンバイからのお客さんはお得意様のようで、ラダック料理ではなく沢山の種類のインド料理をお母さんが張り切って料理し、とても豪華な夕食が準備され私も美味しくいただきました。
客によってその時のゴハンの力の入れようが変わるというのもどうかとは思いますが、その時その時で色々な変化があって自由というのも、決まったメニューがあるホテルでは味わえない体験ですよね。
※だいたい、モモやトゥクパなどの家庭料理を作ってくれました。ホームステイ先では必ずモモを作ったので、包む方法や具材がその家庭で違ったりと面白かったですよ。
ゴータルゲストハウスの場所
ゴータルゲストハウスの場所はGoogle Mapでは表示されず、私も地上を歩いていた時の大体の記憶しかありません。
中心部から「Upper Tukcha Rd(アッパートゥクチャロード)」を通って、しばらく道なりに上ってから右折してすぐのところにあったので、上の画像で言えば赤丸の辺りがそうです。
実際に行かれる際にはその近辺で人に尋ねれば間違いなく見つかると思います。
ラダックでホームステイ先を探す時に注意すべきポイントまとめ
1.ネットやガイドブックの情報をうのみにしない
2.ホームステイとゲストハウスの境界が曖昧である
3.ホットシャワーなどの設備面をちゃんと確認する
今回ご紹介した注意点をまとめてみました。
一人旅をする多くの方が、まずはガイドブックやネットの情報を頼りに滞在先を探すと思いますが、レーには情報がない宿もあります。
私のように実際に滞在した経験がある人間から情報を得るのが確実ですが、私が滞在したのも2014年の事なので情報が古くなっている可能性もあります(※そこで出会ったインド人青年が毎年定期的にゴータルゲストハウスに滞在しているので、彼から聞いて情報は更新しています)
私からの情報も含めて、外部から得られる情報はすべてうのみにしないで渡航するようにした方が、現地についてから途方に暮れるというリスクを減らせます。
また、宿泊に求めるものは値段だったり、設備だったり人それぞれだと思いますが、私は現地の暮らしを体験したいという目的で向かいました。
ラダックではホームステイに近い形式の宿に泊まってみると、ラダックの人の暮らしが体験出来てとても良い思い出になります。
レーだけでなく、いろいろな場所で宿に泊まりましたがその土地によって生活スタイルが変わるのも滞在していて楽しかったことの一つです。
ラダックに行ったら、ホテルばかりではなく現地のゲストハウスやホームステイも視野に入れて、現地の人と触れってラダック文化に深く触れてみるきっかけにしてください。
※お母さんと庭先で。
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