スパイス体験記

プクタルゴンパへの道|ザンスカール地方の天空のお寺

プクタルゴンパ

私がインド北部のラダックを旅している時によく訪れたのが「ゴンパ(仏教寺院)」です。

ラダックの中心都市Leh(レー)には、多くのチベット仏教徒が暮らしていて、そんなチベット仏教の象徴的な建築物がゴンパと呼ばれる僧院なのです。

ゴツゴツとした切り立った岩肌に密集するように建築されているゴンパは、ラダックを含むジャンムー・カシミール地方を旅するうえで欠かせない観光スポット。

日本の仏教寺院とは違い、このゴンパではチベット文化や仏教芸術をより濃く感じることができます。

私がラダック地方を旅している時に訪れたゴンパの中でも特に印象的だったのが、ザンスカール地方にある「プクタルゴンパ」でした。

プクタルゴンパってどんなところ?

プクタルゴンパ
「すごい所へお寺を建てたものだな…。」

やっとの思いでプクタルゴンパが見えてきて、遠目に見た時は断崖にへばりつく様に白いお寺が建っている神秘的な風景に圧倒されました。

なぜ、こんなところにお寺を建てようと思ったのか…。

言い伝えでは僧侶が白いネズミに導かれて、この地にお寺を建てようと思ったとか。

それにしても、すごい所をネズミさんも選んだものです。(標高3,940m)

プクタルゴンパはラダックの奥地、ザンスカール地方の最深部にあるお寺です。

プクタルゴンパへ行くことになったきっかけ

もともとこんなところへ来る予定は微塵もなく、ひょんなことからザンスカールの秘境プクタルゴンパへ行くことになりました。

ラダックの中心地レーヘ到着して、3日目。ローカルバス30時間の長旅を経て昨夜遅くザンスカールのパドゥムへ着いたばかりでした。

Leh
【ラダック旅行記】想像と違ったレーの空気の悪さと高山病で始まった一人旅インド北部の小チベット「ラダック」に2016年に2カ月間一人旅をした記録です。単なる日記ではなく、これからラダックに向かう人やラダックと言う地名すら知らない人にとっても役立つように、現地の情報や私の体験を交えてまとめていきます。...

やっと一息ついて早朝のパドゥムの町を朝食でも買おうとぶらぶらとしていると、日本人らしき人が道に座っているのを発見。

ラダックに来てから日本人に誰一人として合わなかったし、まさかザンスカールで会うとは思っていなかったので、つい嬉しくなって話しかけていました。

「おはようございます。日本の方ですか?」

「おはようございます。そうですよ。これからプクタルゴンパという所へ行こうと思ってシェアジープを待っているんです。」

「プクタルゴンパ??」

「あれ?知らないんですか?ザンスカールの一番奥地にあるゴンパですよ。とっても遠いですけどね、最深部の断崖に立っている有名なお寺ですよ。車では行けなくて、歩いてしか行けないんですよ。」

ザンスカールに来たけど、観光地のことは全く調べていなかったので、知りませんでした。

(最深部の断崖に立っているお寺!? なにそれ、とっても面白そう…。でも昨日やっと30時間のバス旅を終えて高山病もまだ心配だし、一息つきたい所だけど…でも行ってみたい。)
と心の中で思っていましたが

「一緒に行ってみます?」

と聞かれた時には迷わず「ハイ!」と返事をしていました。

乗り合いジープは人数が集まったら、出発してしまうとのことで宿に戻って大慌てで荷造りをし、乗り合いジープを待っている場所に戻りました。

行ってみて分かりましたが、かなり本格的なトレッキングでした。

その時の私の格好と言えば、65Lのバックパックに底のすり減ったゴルフシューズというトレッキングする格好には程遠いいで立ちをしていました。

まさかトレッキングするとは思っていなかったので、準備はゼロ。

トレッキング
※当時の私の服装とプクタルゴンパへ続く道

私を誘ってくれた日本人の方に「こんな格好で行っても大丈夫でしょうか?」と聞くも、

「大丈夫じゃない?」

との返事を返してくれたその人は、完全に山登りの格好で身を固めていました。

しかし、何とかなるものですね。

高山病明けで、食事もまともに食べていないのに、なぜあんなに元気だったのか、自分でも不思議です。

ラダックの山にパワーをもらったのか、はたまた高山でハイになっていたのか。

もともと体力はある方ですが、なんなら途中楽しくて走ってましたからね。(※あんな道を走るのは危ないので絶対に辞めましょう。)

標高3,500~4,000mありますし、道は細く砂利で滑りやすいですから。

プクタルゴンパトレッキング
けっこうアップダウンのある道で、道幅も狭いです。

プクタルゴンパトレッキング
途中道が土砂崩れを起こしていて、通れなくなっているところもありました。

崩れる道
プクタルゴンパへトレッキング
助走をつけてジャンプで何とか乗り切りましたが、すれ違う村人の中には馬を連れている人もいたので、どうやって通ったのでしょうか。

これからプクタルゴンパに行こうと考えている方は、トレッキングシューズや登山用バックパックなど準備していくことを強くお勧めします。

プクタルゴンパプクタルゴンパトレッキング

プクタルゴンパに続く道は果てしなく長いですが、切り立った岩肌と青い空とのコントラストはとても綺麗で最高のトレッキングになりました。

プクタルゴンパに着くとそこは別世界だった

ゴンパまでのラストスパートの登りがこれまた急で堪えましたが、到着すると洞窟と一体化した遺跡好きとしては何とも魅力的なゴンパが現れました。

小学生くらいかな?修行僧のような子どもたちもたくさんいます。

こんな場所で小さいころから親と離れて修行するなんてすごいなあ。

何個か鍵のかかっているお堂の中を見学させてもらいました。

ゴンパから景色を見ると、下の方に村が小さく見えます。

何かの情報にはプクタルゴンパに泊まることが出来るとあったのですが、宿泊は出来ないということで、プクタルゴンパの近くのゲストハウスまで戻りました。

プクタルゴンパ
プクタルゴンパ
僧侶

プクタルゴンパのすごさはもちろんのこと、夜にゴンパの近くのゲストハウスで見た星空。
語彙が乏しくてあれですが「やばかった」です。

星で空が明るいと思いました。
プクタルゴンパ星空プクタルゴンパ星空

パドゥムの街からプクタルゴンパまでの道のりと時間

参考まで私が通ったルートです。

パドゥムから2泊3日コース。プクタルゴンパには出発したその日に着くことが出来ます。

7/21(一日目)
パドゥム → アンムー:シェアジープで2時間【500ルピー】
アンムー → チャー(CHAA):2時間トレッキング
チャー(CHAA) → プクタルゴンパ:3時間トレッキング

チャーに一軒だけあるゲストハウスで休憩。
帰りに泊まるからということで不要な荷物を預かってもらいました。

本当はプクタルゴンパに泊まりたかったのですが、出来ないとのことで近くのゲストハウス(1泊300ルピー)に宿泊

7/22(二日目)
プクタルゴンパ → チャー:3時間トレッキング

前日に荷物を預けたチャーのヒマラヤンゲストハウスに一泊します。
この日はチャーでのんびり。

7/23(三日目)
チャー → アンムー/2時間トレッキング
アンムー → パドゥム/シェアジープ

まとめ

偶然の出会いから、プクタルゴンパに行ってきたのですが、行って本当に良かった。

もし、ザンスカールまで行ってプクタルゴンパに行かずに帰ってきて、帰国後プクタルゴンパのことを知ったらだいぶ後悔したことでしょう。

偶然の出会いに感謝感謝です。そして、ここに載せてある写真はプクタルゴンパに誘ってくれた日本人の方が撮影したものです。

プクタルゴンパまで行くのは体力的には決して楽ではありませんが、行く道中の景色の美しさ、途中の村のすばらしさ、頑張っていった時のプクタルゴンパの美しさが圧倒的で大変だったという気持ちを忘れてしまいました。

ガイドブックには載ってない途中一泊したチャーという村が美しすぎたので、またの機会にご紹介したいと思います。

歩いていく価値は十分あると思います。

是非、自分の目でザンスカールの秘境中の秘境、プクタルゴンパを見に行ってください。