こんにちは、マリです!
当サイトではスパイスを使った料理のレシピや効能などについて記事を書いてきましたが、この寒い東北の地でスパイス栽培が可能なのかを確かめるべく、農家をやっている自宅の畑の一画を「スパイスガーデン」にして育てることにしました。
これまでに「ウコン」「コリアンダー」「クミン」「山椒」「チリペッパー」などは栽培してきましたが、今年はより多くの種類、それも「栽培がかなり難しい」と言われている品種にも挑戦してみたいと思っています。
スパイスの種子は「青空マルシェ」さんなどで購入が可能ですが、「スパイス=乾燥した種子」なので、現在自宅にある市販のスパイスから種子を採取して発芽させることが可能なのかどうか実験してみることにしました。
本記事では、私が持っていた市販のスパイスの発芽実験の様子についてまとめたいと思います。
Contents
市販のスパイスを発芽させることができるか挑戦!
今回私が植えることにしたのが以下の3種類のスパイスです。
スターアニス/カルダモン/オールスパイス
いずれもホール(鞘の状態)で所持していたので、それぞれを播種しやすい形にちょっと加工して、土に植えるまでの過程を記録します。
1.スターアニスの種子
スターアニス(八角)は、中華料理によく使われるスパイスですがヒトデのような形をした鞘の中には、下の写真のようなつるんとした種子が入っています。
おそらくこのままだと水も吸ってくれないと思うので、種子の外殻をカッターなどで剥がしました。
スターアニス植えてみる。発芽かなり難しいみたいだけど。ネットには素人は種は買わないでくださいって。コーデックスを次々と発芽させてる相方が燃えてます! pic.twitter.com/yqRKQGF8OP
— MARI@スパイスアーティスト (@Baby_Cardamom) 2019年3月22日
ツイートにも書いてますが、この作業をしてくれたのは夫です。
園芸(特にコーデックス、サボテン、多肉植物など)が趣味の夫は、アフリカやマダガスカルなどに自生している植物を種から栽培しているので、今回のスパイスの発芽も「同じ要領でやってみよう!」と手伝ってくれました。
外殻を割ると、中には一段階濃い色の種子が顔を出しました。
大体10粒ほど剥いてみて、形の良いものを選んでおきました。
2.カルダモンの種子
カルダモンは、緑色の鞘に入った上の写真のような形をイメージする人が多いと思いますが、中の種子はどんな感じか知っていますか?
では、剥いてみます。
いくつかの種子が固まってくっ付いていて、1つのカルダモンシードに10粒くらいは入っていました。
この種子同士をくっつけている白っぽい内皮は水にぬれるとカビてしまいそうなので、できるだけ丁寧に外しました。
まだ固まってますが、この後水に浸けるのでふやけてバラバラになる予定です。
それにしても、白っぽいのと黒っぽいのが混じってますね。どちらかは鮮度が良くないのかな?
3.オールスパイスの種子
オールスパイスというスパイスを知らない方も多いかもしれませんが、世界4大香辛料のうち「ナツメグ、クローブ、シナモン」の3つの香りを併せ持つことからその名がつけられたスパイスで、大きな黒コショウのような見た目をしています。(※4大香辛料のあと一つはブラックペッパー)
これも外殻を割る必要があると感じたので、飛び散らないように手で押さえながらペンチで挟んで割りました。
すると出てきたのがいかにも種らしい形の黒い種子。朝顔の種のような形をしています。
オールスパイスの外殻の中には、この小さな黒い種子が2つずつ入っていました。
サイズ感は意外とバラバラで、外殻が大きいからといって中の種子が大きいわけではなく、割ってみないと種子のサイズはわかりませんでした。
とりあえず大きくて丸いいかにも状態が良さそうな種子がいくつかあったのでヨシとします。
種子を一晩発芽促進剤に浸ける
種子は採取直後など鮮度が良い方が発芽率が高くなりますが、どの種子でも乾燥・休眠状態にあるので「発芽・発根」を促進してあげた方がいいようです。
外殻を剥くなどして処理した種子を、一晩「メネデール」という発芽・発根促進剤の100倍希釈液に浸しておきます。
種子販売を行っている青空マルシェさんでは、スターアニスの種子の発芽方法として「ジベレリン酸で処理する」と書いていましたが、とりあえずメネデールで代用しました。
スターアニスの種子は、特に濁ったりする様子もなく全てしっかり水中に沈んでいます。
カルダモンの種子は、浸してしばらくすると黄色く濁ってきて、強烈なカルダモン臭を発しだしました。いい匂いですが、水に塗れると臭いが強く出るんですね。
まとまっていた種子は少しずつバラバラになって、最終的には全て同じサイズの小さな種子になりました。
オールスパイスは、赤茶っぽく濁り出してすぐに全て沈みました。
メネデール希釈液に浸した種子は、30℃位の温室で保温しながら一晩(12時間くらい)浸水させました。冷たい水をつかったり、途中で温度変化があるような環境よりは、ぬるま湯程度の温度をキープしておく方が発芽しやすくなると思います。
種苗用ポットに植える
一晩浸水させた種たちを発芽用に混ぜた土の中に植えていきます。
今回の種子はいずれも光があると発芽しにくくなる「嫌光性種子」らしいので、光が過度に入りこまないように少し深めに埋めておきました。
用土は下層から順に、軽石(鉢底石)→バーミキュライト→ゴールデン培養土→赤玉土で、基本的に無菌で栄養分がほとんど入っていないものをメインに選んでいます。
春まきのタイミングでもありますが宮城県はまだまだ寒いので、種子を土に埋めたら腰水で管理しながら30度前後の温室で発芽を待ちます。
高温多湿の環境になるのでカビが発生する可能性もあり、殺菌は徹底的に行いました。
用土はプラケースごと熱湯で消毒しています。
夫に聞くとコーデックスやサボテン栽培ではよくやる方法だそうで、スパイスの種子に関しては必要かどうかわからないけど念のためやっておこうとのことで実施しました。
発芽まで30度前後の環境で温度変化を極力少なく保つ
100均(ダイソー)のプラケースに水を張って、底面吸水(腰水)で管理をして表土が乾かないようにします。
加湿状態にするために蓋をして、発芽まで30日程度かかるそうなのでしばし待ちます。
夫が使っているヒーター完備の発芽用の温室にスパイスの種子たちも紛れ込ませてもらって、発芽するかどうか楽しみにしたいと思います。
まとめ
実際に種子が発芽するかどうかはまだまだ分かりませんが、今年はスパイス栽培に力を入れて以降と考えているので、失敗も想定した実験のような試みが増えることを予定しています。
良い報告ができるように期待していますが、失敗したら失敗下したで、原因を解明して次に生かせるようにしていく予定ですので、経過をしばしお待ちください。
今後もスパイス栽培に関しては、追記→更新を繰り返していく予定です。
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