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トースターで焼く超簡単で美味しいピタパンの作り方|空洞を作るコツとは?

ピタパン

ご家庭で簡単に作れて、サンドイッチなどに使いやすいピタパンをご存知ですか?

ピタパンは内部が空洞になるので切ると袋状になり、ディップにつけたり具材を詰めて挟んだりすることのできる薄いパンです。

主に、地中海沿岸や北アフリカ、中東で食べられていて、ごく簡単な材料で作られているのでとてもシンプルなのが特徴です。

素朴な味なので、スパイスの利いた肉料理を詰めてヨーグルトソースをかけたり、豆のペーストなどをすくったりして食べるのがよくある食べ方です。

本記事では、家で簡単にしかも美味しくピタパンを作る方法をご紹介します。

私にとって中東諸国で食べる機会の多かったピタパンは、とても思い出深い料理(パン)なので、旅の写真とともに少しピタパンについて振り返ってみたいと思います。

レシピだけ見たい方は、下の目次からレシピの所をチェックしてくださいね。

中東・地中海・北アフリカで食べられる庶民的なパン

シリア
※シリアの首都ダマスカスの街中

ピタパンは、現在では中東地中海沿岸北アフリカなどでよく食べられている庶民的なパンです。

私が過去に訪れた「イスラエル」「ヨルダン」「パレスチナ」「エジプト」「シリア」などでは、どこでも見かけることができ、そこに暮らす人たちの主食のひとつでした。

シリア
※シリアの総菜屋さんのお兄ちゃんがホブズ(アラブ諸国のパンの総称で、ピタパンはホブズの一種)に揚げ物を巻いてくれるところ

上の写真は、私がシリアに滞在していた時に立ち寄ったお店。

好きな具材(揚げ物や野菜)を指さすと、ホブズ(ピタパンのように中が空洞ではなく大きく平べったいパン)にくるくると器用に巻いてくれました。

ホブズの中でも、ピタパンを使った料理や屋台が特に多く、中東や北アフリカを訪れた時にピタパンを食べない日は無かったんじゃないかってくらいです。

このホブズを使ったピザもよく売っていて、生地がもっちりふっくらしていてとても美味しかったんです。

ダマスカス
※シリアの首都ダマスカスにあったレストラン。壁や天井に這うのはブドウのツタ。とても素敵なレストランだったけど、今はもう内戦でこの場所はないんだろうなぁ

シリアでは街中の屋台や総菜屋さんだけではなく、こんなお洒落なレストランでもピタパンは主食です。料理を注文すると、必ず無料でついてきますよ。

シリアからの移民がピタパンを伝えたとされる場所(特にジャマイカ)では「シリアのパン」と呼ばれているそうですし、イタリアのピザの元になったとも言われているそうなので、歴史的にもとても古いパンの1つなんですね。

トースターで焼ける超簡単なピタパンの作り方

材料(直径16㎝6枚分)

材料 分量
水(ぬるま湯) 150~170ml
強力粉 300g
ドライイースト 小さじ2
小さじ1/2
砂糖 大さじ1
サラダ油(オリーブオイル) 大さじ1

※油はサラダオイルでもオリーブオイルでもどちらでもOK

※水は硬さを見て加減する

Mari
Mari
こんなことを言っては失礼かもしれませんが、ピタパンの良い所は失敗しにくい。というか失敗しても美味しいし、結構適当に作っても上手くいくことが多いです。

美味しいパンを焼くためには室温管理や発酵の時間をきっちり守るなど細かな配慮が不可欠になってきますが、ピタパンは結構適当でも大丈夫。気負わずに簡単に作れるのが良い所なんです。

後述する作り方の所では、便宜上手順や温度、発酵時間などを書いていますが、そんなに気にしすぎなくて大丈夫ですので気軽に作ってみましょう!

作り方

1.ドライイーストをぬるま湯150mlに溶いておく

ピタパン

2.オイル以外の材料を混ぜ、こねる。まとまってきたらオイルを入れてひとまとめにする。
※私はこねずにフードプロセッサーに全て入れてスイッチを押しただけです。

ピタパン

3.生地が大体2倍の大きさになるまで一次発酵させる(室温25度で15分程度でした)

ピタパンピタパン

発酵度合いを確かめるために「フィンガーテスト」を行うと分かりやすいですよ!

フィンガーテストフィンガーテスト

発行具合を見るためにはフィンガーテストをしよう!

粉を付けた指で生地に穴を開けて、穴が塞がらなければちょうどいい発酵具合

「穴が閉じてしまう=発酵不足」なので、穴が閉じる場合はもう少し時間をおいて発酵させましょう

「生地がしぼんでしまう=過発酵」なので、焼いても膨らみが少ないかもしれません。発酵させすぎてしまったら、薄く延ばしてピザのようにするといいでしょう。

 4.スケッパ―で6等分にします。

ピタパン

ピタパンが上手く膨らまない原因の一つに「スケッパ―を使わずに手でちぎって等分する」というものがあります。

手でちぎると中に空洞ができなくなりやすいと言われているので、出来れば手ではちぎらずにスケッパ―を使ったほうが失敗が少なくなるかもしれません
スケッパ―が無い場合は包丁でも代用可能です。

5.6等分した生地を丸め、麺棒で薄く延ばす

ピタパン

6.オーブントースターで1000w2分半ほど焼く。
※この時使うトースターは上下から加熱できるタイプのものが好ましいです。

ピタパンピタパンピタパン

焼けたピタパンを真ん中で切れば中に空洞ができて挟めるようになっています。

これで完成です!

ピタパンが膨らまず中に空洞ができないときの原因と対処法

最もよく聞くピタパン作りの失敗例は「中が空洞にならない」という問題です。

一般的に言われているピタパンが膨らまない原因は、下記の5つです。

1.発酵が弱く緩んでいない生地を無理やり麺棒で伸ばしている
2.表面が乾燥していない(濡れ布巾などをかけている)
3.上下からの加熱が弱い(片面からのみの加熱だったり、温度が低い)
4.生地を平たく伸ばしていない
5.生地をスケッパ―で切らずに手でちぎっている

ピタパンが膨らむ原理は、薄く伸ばしたパン生地の表面が軽く乾燥していて、中がまだ生の(一次発酵による気泡が中にある)状態で上下から高温で加熱することで、表面は加熱により固められつつ中の気泡が膨張するために起きます。

ピタパンが膨らむ原理

ピタパンの内部に気泡が残っていて表面が乾いていることがポイント。この気泡が加熱によって膨張するんですが、表面が乾いていないと膨張した空気が外に逃げてしまうので、内部だけに空洞ができるというピタパンの形になりません。

ピタパンが膨らむ原理

あまり麺棒でグリグリ伸ばして中の気泡が潰れたりしていると、膨張するはずの気泡がなくなってしまうので、丁寧に薄く生地を伸ばしたらあまりそれ以上触らない方がいいと思います。

ピタパンの中に空洞ができるのは、生地の表面が乾くことで内部との膨張率に差ができるため。空洞を上手く作るためのコツは、「伸ばした生地を何度も触らないこと」「表面を乾燥させること」「トースターなどで上下をしっかり加熱すること」です。フライパンでも作ることは可能ですが、上手く焼かないと空洞にならないので、同時に上下から加熱できるトースターがおすすめです。

※トースターの種類によっては加熱部が上にしかついていないものもあり、それだと失敗しやすい or 途中でひっくり返す必要があるので注意しましょう!

家で焼いたピタパンを保存する方法

ピタパンの欠点のひとつに「時間が経つとカチカチに硬くなる」というものがあります。

保存料なども入れないのでしょうがないのですが、冷めると急激に固くなってしまうので、沢山作って食べきれない場合は、焼き立てをできるだけ早くジップロックなどの密封できる袋に入れて空気に触れさせないようにして冷凍保存しましょう。

これでしばらくは保存が効くので、解凍して温めればまた美味しく食べることができます!

ピタパンと一緒に食べると美味しい料理

ムタッバル

ムタッバル

ムタッバルは、焼きナスの皮をむいてヨーグルトやニンニク、練りごまなどと一緒にフードプロセッサーでペースト状にしたヨルダン料理。

ピタパンの中に入れてもいいし、写真のようにすくうようにしてつけてもOK。

中東ではピタパンとムタッバルのセットは定番中の定番。

ムタッバル
ヨルダンで食べた焼きナスのペーストディップ「ムタッバル」のレシピヨルダン料理の定番、焼きナスのペースト「ムタッバル」の作り方とレシピをご紹介します。私がヨルダン旅行中に食べて衝撃を受けたムタッバルを是非作ってみてください...

フムス(フンムス)

フムス
※画像:wikipedia

フムス(ホムス、フンムス等ともいう)は、ひよこ豆をニンニクや練りごまなどと一緒にペースト状にした料理で、前述のムタッバルなどと一緒に前菜として出されることの多い料理です。

主に、イスラエルやパレスチナ、シリアなどの中東諸国で食べられることの多い伝統料理で、日本でも中東料理店では必ずと言っていいほどメニューにあります。

フムスはピタパンと一緒に食べるのが一般的な食べ方とされているので、中東料理店ではフムスを頼むとピタパンがついてくることが多いです。

ファラフェル

ファラフェルサンド
※画像:wikimedia

ファラフェルは、ひよこ豆やそら豆でできた丸いコロッケのような料理です。

エジプト、シリア、イスラエル、レバノンなどでよく食べられていて、中でも特にエジプトでは国民食としてファラフェルが昼夜問わず食べられています。

私がエジプトに滞在していた時は、そこら中に「ファラフェルサンド」の屋台があって、ファラフェルをはさんでいるのは勿論ピタパン。

エジプトのアカバの屋台で食べたファラフェルサンドが当たって、お腹をこわしたのは忘れられない思い出です(笑)

スブラキ

スブラキ
※画像:wikimedia

スブラキはギリシャの伝統料理。

最近では色々な国でファストフード的な料理として、ピタパンの中に炒めた鶏肉やラム肉、野菜をたっぷり詰めて、きゅうりとヨーグルトで作ったソースをかけて仕上げたサンドイッチとして売られているのをよく見かけます。

私の夫が昔住んでいたことがあるニュージーランドでは、各地にスブラキのお店があって、ピタパンの中に詰める具材を選んで購入するサブウェイみたいなスタイルのお店が流行っていたそうですよ。

まとめ

このピタパンのレシピの良い所は気楽に作ることができ、適当に作っても失敗が少なくとても美味しく出来るという点です。

我が家を例に出すと、小さい子ども二人の育児をしながら、きっちりと発酵させたり温度管理をしたりなんてとても無理ですが、このピタパンなら朝の忙しい時間でも前日に材料さえ図っておけばすぐにできます。

とても簡単にできてお弁当などにもいいので、ご主人のお昼御飯用に作っても良いと思います。子どもたちと一緒に作っても楽しいですよ。

是非色々な具材をはさんで食べてみてくださいね!